【ポケモン同人誌事件】

■『ピカチュウ事件』で引っかかっていること(99.1.20)■


 まだ、この事件について自分の考えを整理しきれていない。考えれば考えるほど、頭の中がぐちゃぐちゃになってきている(^_^;。で、今回はこの事件の概要を聞いたときに、どういった点が頭の中で引っかかったかを上げてみたい。

1.「複製権の侵害」であること
 なぜ、「複製権の侵害」を適用したのか。パロディは著作権を侵害するかどうかという問題、「同一性保持権」や「二次著作物」、「引用の範囲として妥当かどうか」等でないのはなぜか。

2.刑事事件であること
 私の知る限り、任天堂と作者の間で、事前に警告なり話し合いがもたれていたという報道はなかった。なぜ、そのような手段をとらず、また、民事訴訟という方法もとらずに、単なる一個人に対して、いきなり刑事事件として告訴したのか。
 いきなり逮捕となると、企業や組合、弁護士といった支援を受けられない同人誌作家は、取り調べにおいては、警察側の言いなりになって、警察の主張する罪を全面的に認めてしまい、それが今後の基準となってしまう危険性がないか。

3.逮捕という前例ができたということ
 同人誌において、「複製権の侵害」容疑が適用されたことで、元ネタのあるあらゆる同人誌が、刑事事件として扱われる可能性はないか。
 もちろん、今回の事件があったからといって、今後、版権元や警察が、根こそぎの撲滅といった対応をとるとは考えにくいが、今回の事件の前例をちらつかせて、イベント主催者や会場に圧力をかける危険性が出てこないか。

4.大手でもない一地方の作者が逮捕されたこと
 今回逮捕された女性は、同人誌の世界からみると、どこにでもいる存在で、特に目立った立場ではないと思える。
 販売した部数は120部、しかも、通販のみのようだし、福岡という地方の人間でもある。本の内容にしても、一般人にとってはセンセーショナルでも、同人誌側から見れば、よくある本の一つでしかないだろう。同じような同人誌を東京などでもっと大量に直販しているサークルがいくらでもありそうなのだが。
 これについては、任天堂の人間が(たまたまか、意図的にかは不明だが)彼女の本を手に入れたということが大きいのかもしれないが、それでも、たくさんいる同人誌作家の中で、なぜ彼女でなければならなかったのか。


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